死亡の原因 T


2つの死因が競合していると考えられる場合はどうするのか

どうしても甲乙つけがたい場合は並記してかまいません。ただ死亡統計上は最初の死因が優先されます。

 

既往歴および死亡状況から心筋梗塞が疑われるが

死体の外表所見のみで内因性急死例の正確な死因判断など不可能に近いといってもよいでしょう。ですから疑いや推定死因であることを明記すべきでしょう。

 

具体的にはどのように書くのか

心筋梗塞の疑い、あるいは心筋梗塞(推定)という書き方です。広い概念で急性冠不全の疑い、虚血性心疾患(推定)でも良いです。

 

心臓性突然死、というのは許されるか

死因欄は可能な限り ICD-10からの傷病分類を引用することになっています。具体性にも欠けますし、望ましい死因名ではありません。

 

老衰は死因になるのか

高齢者の自然死として、死因になりえます。 ICD-10にも書かれています。ただし、他の病態が合併している場合は、そちらが優先されることになります。

 

急性心不全は死因名として不適なのか

明らかな致死的傷病があるにもかかわらず、最終的な死の“態様“として記載するのは不適です。明らかな病態であれば、認められています。

 

病死には間違いないが、死因不詳の場合の急性心不全は可能か

たとえば通称「ぽっくり病」のように病歴のない人の急死で、ほぼ確実に外因による死が除外できた場合、急性心不全という記載は誤りとはいえません。

 

死因が全く不明な場合、不明や不詳と書けるのか

書けます。ただ、その他特に付言すべきことがら、の欄にその理由を書いてください。

 

白骨死体だが狭心症の既往がある人なので虚血性心疾患(推定)と書いてよいか

死体所見からは全く診断不能なので書くべきではありません。不明や不詳で対応すべきです。また死因の種類も12不詳の死 を選択してください。

 

日本語名がうろ覚えなので外国語で書いて良いか

 日本語で書いて下さい。英語名がそのまま病名の場合は、カタカナで対応してください。

 

PTE などの一般的な略語は使用可能か

 略語は避けてください。肺動脈血栓塞栓症と記載してください。

 

死因として縊死や溺死、焼死は日本語としておかしいのでは
 確かにそうかもしれません。ただし使用しても誤りとは言えません。特に焼死は複合原因を示した言葉であり、特に代用できる死因名もなく、私も使用しています。


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